大道芸ワールドカップin静岡
各地であまた創られた新興フェスの中でも、最も成功している祭りといっても過言ではない。その魅力を、'04年のレポートの形を借りてお届けします。


第13回目、'04年を迎えての傾向と対策

このフェスでは一般投票がチャンピオンを決める大きな要素となるため、テクニカル・芸術的なものよりはコメディ要素の強いものが支持を集める傾向にある。第2回チャンピオン・フライングダッチマンをはじめ、技術と笑いを兼ね備えた「ジャグリング」が、常に上位を独占していた。

しかし'00、2人の男がこの優位性を破壊した。米露の元体操選手によるユニット・リブラ。「2人組体操」とでもいおうか、重力など存在しないかのように天を突くそのシルエット(と、隠しようもなくにじみ出る愛)は、静岡に集まった全ての人を魅了した。「アクロバット」の隆盛が幕を明けたのである。

'02年にはチャンピオン・ポパイなどのアクロバット系が上位を独占。'03年もジャグリングの古豪・ロマノが奮闘するも、並みいるアクロバットユニットから天下を奪還できず。
今後アクロバットはいかなる進化を見せるのか。ジャグリングをはじめとする旧勢力に反撃の手はあるのか。そんなことを考えつつ静岡入りしたんである。

検証

キオスクで購入したパンフレットをいそいそと開く。やはり目立つのはアクロバット。その要素をもつものが12候補中5つ。「こりゃ今年も…」と思いつつ、それらを軸に観戦スケジュールを組む。
予想本命はレザクロスティッシュ(仏)。「マネキンを使う」という新しさが目をひいたため。

まずは去年のチャンピオンの力を再確認することにした。ルディ&クリスティ(伊米)。女性が支える側に回るという斬新さ、コメディパートと真剣アクロバットの見事な対比。これに匹敵するなにかがなければ、正直アクロバットのチャンピオンは続いてほしくない。そう思いつつレザクロスティッシュへ移動。

笑った。アクロバットはあくまで材料、細心丁寧につくり込まれたウェルメイドコメディだった。これは嬉しい誤算。自分内採点が傾く。
続くはマジックの刺客ローラン(仏)。袖無しで魅せる亜然呆然のテクニック。しかし悲しいかな、遠いと映えない。
アンドレイ&ナターリア(露)。ビジュアルのキワモノ臭さに半信半疑だったのだが、これは玉下駄驚いた。悪魔に魂売ったような超絶平衡感覚。美術音楽と相まって、完璧な芸術集合体を成している。
ここまでの出来のよさに、「残りは大丈夫か?」と不安が過る。

不安は杞憂に終わった。イマーゴ(加)。「剛」のアクロバット、しかし特筆すべきは客いじりの上手さ。アクロバットの進化形態は、やはり笑いとの融合なのか?
アラン(チェコ)。これまた驚き。「13歳のワンダーボーイ」は伊達ではなかった。世界で3人しかできないという「9ボールジャグリング」をこなしよった。コイツには神の意志が働いている。小宇宙(コスモ)を見た思いだ。
シャルコフブラザーズ(露ウク)。イマーゴと対照的な「柔」のアクロバット。素直に美しい。そしてこちらも客いじり上手!
なんなんだ今年は?! 史上最高の当たり年だぞ!

読めない。今年の入賞者は読めない。無駄とは思うが、採点をしておこう。
1、ジャグリングの新形態を拓いたアンドレイ&ナターリア
2、対アクロバット最終兵器アラン
3、レザクロスティッシュのスタイリッシュさ

いやぁ楽しかった。進化を遂げ続ける大道芸に感服です。来年はどんな驚きが待っているんだろう。今から楽しみでしょうがない。
今回の結論は、「やっぱり大道芸は面白い!」以上!

追記

グランプリの結果が出ました。

1、シャルコフブラザーズ
2、レザクロスティッシュ
3、アラン・シュルツ
3、アンドレイ&ナターリア

残念ながら形勢逆転ならず。来年も同様以上のせめぎ合いキボンヌ。

→参考資料を見てみよう

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